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「格安スマホにしたけど、やっぱり解約したい」
衝動的に格安スマホにしてしまうと、あとでこのように後悔することもあり得ます。
このような時には通信販売のように解約できるのでしょうか。
格安スマホ、音声simの契約もクーリングオフで途中解約可能
今まで、格安スマホや大手キャリアとの契約に関しては「初期契約解除制度」というものが適用されてきました。
これは、クーリングオフではありませんが、似たような制度です。
初期契約解除制度は、2016年5月21に施行された改正電気通信事業法令により定められています。
この内容ですが、
「一定範囲の電気通信サービスの契約について、 契約書面の受領日を初日とする8日間が経過するまでは、電気通信事業者の合意なく利用者の都合により契約を解除できます」
というものです。
* ただし適用されるのは回線契約のみです。本体と回線契約のセット購入の場合、本体の契約は続行されます
* 「初期契約解除制度」ではなく「確認措置」の認定を受けた電気通信事業者であれば、本体と回線契約のセット購入で、本体と回線契約を一緒に契約解除できます
適用範囲は、
<移動通信の場合>
・大手キャリアが提供する主に携帯電話、スマホ(音声付き、音声のみ)
・大手キャリア、UQ Wimaxが提供する主にルーター、タブレット(音声なし、データ専用)
・格安simが提供するルータ、タブレット向けのデータ通信専用サービス
<固定回線の場合>
・光回線インターネットサービス(回線のみの場合、光回線の卸売りサービスも含む)
・ケーブルテレビインターネットサービス
・光回線、DSL回線のインターネットサービス(回線サービスと分離している場合)
です。
これを見てわかるように従来は、格安simに関して、データ通信専用サービスのみの適用となっていて、音声通話サービスに対してはこの制度が適用されていませんでした。
データ通信のみだった理由は、この法律が施行された当時、音声simはそれほど普及してなかったためです。
しかし、音声simの普及が進んだため音声simにも初期契約解除制度が適用されることになります。
実施の予定は、今年の10/1となっています。
初期契約解除制度の利用方法
初期契約解除制度で契約を解除する方法はこちら。
1、事業者の契約書に記載されている契約解除方法を読む
2、記載された解除方法に沿って手続きをする
となります。
やり方としては、事業者ごとに違っていて、葉書に必要事項を書いて送付したっり、HPから申請書をダウンロードしそれに書き込んで提出するなど様々です。
契約を解除しても下記の費用は必用になります。
・契約解除するまでにかかった利用料金の日割り計算
・事務手数料(初期手数料)
格安スマホを契約する前にじっくり検討することが大事
そもそも、初期契約解除制度、確認措置などは利用しないに越したことはありません。
これらはある意味、利用者保護のための緊急措置です。
ただ、モバイル通信事業者との契約でのトラブルが増えたために、これらの法律が作られました。
今、実際の運用状況を見ると、大手キャリアでは提供されているようです。
しかし、格安スマホの場合、適用外であると契約書に書かれていることが多いようです。
この理由はちょっとわかりませんが、音声simについてのことかもしれません。
元々、格安simの場合、データsimのみに適用されていますからね。
さて、格安スマホと契約時、トラブルにあわないためには、衝動的に契約をせずにじっくりと検討することがとても大事になります。
これをせずに契約してしまうと、トラブルの元になってしまうからです。
また、契約する前には最悪のことも想定して契約するといいと思います。
そうすれば、万一、最悪の事態になっても落ち着いて行動ができます。
まとめ
格安スマホの音声通話サービスで回線のクーリングオフが可能になったのは、格安スマホを巡るトラブルが増えてきたためかと思います。
大手キャリアの場合は、「初期契約解除制度」や「確認措置」はすでに適用されています。
このため、期間限定ではありますが消費者保護がちゃんとできています。
一方、格安スマホの場合は現在はまだデータsimのみの適用なので事業者有利になっています。
今回の法改正が実現すれば、回線契約に関しては大手キャリア並みになります。
ただ、何か問題があったら消費者相談センターに相談したほうが早いかもしれません。