楽天

以前から、報道されていた楽天の携帯電話会社設立の件。

昨日、楽天は総務省が新しく割り当てる電波の取得を目指し申請を行いました。

早ければ3月中に割り合てられる会社が決定します。

もし、楽天に電波利用が認められれば、ドコモ、au、ソフトバンクに次ぐ第4の携帯電話会社の登場が、いよいよ現実となります。

楽天が電波の取得申請を行う意図とは?

楽天は、現在、楽天モバイルというブランドで格安simの販売を行っています。

しかし、楽天の三木谷会長は、格安simの事業は大きな収益を上げることができないと語っています。

そのため、自社で回線網を所有した携帯電話会社を設立したいようです。

確かに、格安simのビジネスモデルは参入がしやすいというメリットがありますが、ある程度の契約数を確保しないと利益を得るのは難しくなります。

今現在、楽天は格安sim会社の中ではもっとも契約数が多いのですが、その楽天でさえ大きな儲けを得られていません。

これに対して、大手キャリア3社はどこも大きな黒字を出しています。

なので、楽天はこの3社だけに甘い汁を吸わせないために、今回、電波取得をして携帯電話会社設立を目指したのでしょう。

楽天は本当に携帯電話会社になれるのか?

一般的な疑問です。それは、

「楽天は携帯電話事業に対してのノウハウがないのに、ちゃんとやっていけるの?」

「携帯電話事業って設備投資で相当お金がかかるのに、お金は大丈夫なの?」

ということ。

これは、当然誰しもが思うでしょうね。

まず、ノウハウに関してですが、これはお金を使ってノウハウを持っている人材を多く確保しているのではないでしょうか。

過去にドコモ、au、ソフトバンクで働いていて、不満を持っている社員やもっと給料をアップしたい社員は、一定数います。

このような人を積極的にスカウトすることで、ある程度の数の人材は集まると思います。

次にお金の件。

楽天は、2025年までに最大で6000億円の投資を見込んでいます。

投資をするのは、LTE回線(G4)です。今からの投資なら、設備もこなれているため投資金額はだいぶ抑えられると推測されます。

ただ、投資金額からすると全国対応のサービスを最初からするかどうかは疑問です。当初、地域を限定で提供するかもしれません。

楽天の携帯電話事業の参入はリスクがあります。

でも、このように実際に電波割り当ての申請をしたのですから、人材やお金の件に対しての対策は当然、できていると思われます。

楽天に電波が割り当てられる可能性は高い

アンテナ

総務省は、大手3社による市場の寡占化を懸念していて、新規参入者を優遇すると言っています。

そのため、楽天の申請内容に問題がなければ、楽天に電波が割り当てられる可能性はかなり高いと思われます。

かつてヤフーがADSLに参入しインターネット接続料金を大幅に下げした時のように、携帯電話の通信料金が今の半分になるぐらいのインパクトを持って楽天が参入してくれるといいですが、実際はここまでは下がらないでしょう。

今は、格安simがあるので、格安simをつぶさないためにも、楽天が参入した場合の通信料金はそれほど安くならないと思います。

むしろ、楽天は自社の販売サイトとの売上げアップさせるため、

・楽天会員通信料金が安くなっる
・楽天ポイントと連携させる
・楽天でのランクが高い人ほど割引率が高くなる
・etc

など、楽天にたくさんお金を使う人を優遇する措置を施すのではないでしょうか。

楽天は危機感を持っている

楽天は今、以前ほどの勢いがありません。

楽天カードや楽天ポイントや楽天ショップの仕組みを構築して、以前は売上をどんどん伸ばしていました。

しかし、今は、アマゾンという強力な競争相手がいます。

アマゾンの勢いはかなり凄く、多くの人が楽天よりもアマゾンを利用しているのではないでしょうか。

私も以前は通販でもっともお金を使っていたのは、楽天でしたが、今は圧倒的にアマゾンの方が多いです。

このような状態を何とかするための策の1つがモバイルビジネスへの本格参入です。

モバイルビジネスを展開することで、より多くの顧客を楽天に囲い込み、売上げアップをはかりたいというのが本音でしょう。

ただ、失敗するとかなりの痛手になってしまうでしょうけどね。

まとめ

楽天がリスクを覚悟で、モバイル事業への本格参入を決めたのには理由があります。

今までの通販ビジネスの流れを見ると、このままではアマゾン1強体制はさらに強くなりそうな勢いです。

今、何とかしないとダメだと考える会社が、出てくるのは当然だと思います。

ある意味、生き残りをかけた戦いです。

個人的には、よほどのことがない限り、楽天はアマゾンに勝てないと思います。

アマゾンは消費者の心をつかむのがうまいですからねw。

特にサポート体制が充実しているのは、楽天やヤフーなどとの大きな差です。

楽天やヤフーはサポートは、ショップに任せきりですが、アマゾンはサポートもアマゾンが担っているために、消費者に優しいです。

楽天の目の付け所は悪くはないですが、サポートを改善したり、商品やサービスの料金をアマゾン以上に下げないと、アマゾンに負けてしまうでしょう。

ただ、楽天が携帯電話事業に参入するのは私は賛成です。

モバイル環境を構築するための選択肢が増えますし、競争相手が増えることで、通信費用が安くなる可能性がありますからね(*^o^*)。