日本の通信環境

格安simの通信速度は、同じではありません。

会社が違えば、通信速度は違います。

では、同じ格安sim会社で別の地域だった場合には、通信速度はどうなるのでしょう?

地域によって格安simの通信速度は異なるのか?

答えを最初に書くと、格安simの通信速度は、地域によっても違います。

格安simのデータの流れはこちらになります。

ユーザーのスマホ ⇔ 基地局 ⇔ 格安sim会社 ⇔ インターネット

そして、通信速度の違いを生み出す主な原因となるのは、

1、格安sim会社が大手キャリアから借りる回線の帯域幅
2、格安sim会社がインターネットに接続する回線の帯域幅

です。

1は、基地局 ⇔ 格安sim会社の間
2は、格安sim会社 ⇔ インターネットの間

です。

地域によって格安simの通信速度が変わるのは、利用者数が異なるためです。

一般的には、人がたくさんいる都会ほど、利用者数が多いため混雑しやすくなります(基地局の混雑)。そのため、通信速度が遅くなりがちです。

例えば、同時刻に同じ格安simで東京では通信速度が遅くなり、北海道では通信速度が遅い場合は東京では基地局が混雑していると考えられます。

格安sim会社が死守したい最低通信速度

格安simで問題になるのは、通信速度が昼時とか夕方などに混んで遅くなることではありません。

格安sim会社は遅くなることを見込んでいます。

昼時は最低1Mbps程度、夕方は最低3Mbps程度になることが多いようですが、混雑時にある一定の速度以下にならないように、上記の1と2の帯域幅を増強してます(たぶん、状況をチェックしながら、定期的に見直しをしているのだと思います)。

通信速度の最低を1Mbps程度にしている理由は、この通信速度ならスマホでの動画の再生が可能だからです。

もし、これ以上に通信速度を上げようとすると、コスト負担が通信費用に跳ね返ることになります。すると、ユーザーとしても嫌だし場合によっては他の格安simや大手キャリアに離脱してしまうでしょう。

たぶん、暗黙の了解で、格安sim会社は皆、最低でも1Mbps以上の通信速度にしているのだと思います。

楽天モバイルが「スーパーホーダイ」というプランで高速通信容量を使い切っても、速度制限は最低1Mbpsを保証すると宣言しています。

これも、ユーザーからの不満がほとんど出ない通信品質ギリギリが1Mbpsだからです。

アプリで測定された通信速度は意味があるのか?

私が通信速度測定で使っているのは、Speedtestというアプリです。

Speedtest

このアプリでテストすると

・ping速度
・ダウンロード速度
・アップロード速度

がわかります。

ただ、ダウンロード速度やアップロード速度はスピードテストのサーバーからのファイルのダウンロード、スピードテストのサーバーへのファイルのアップロードから、速度を割り出しています。

ですから、

・スピードテストのサーバーの混雑度
・インターネット回線の混雑度

などが影響します。

そのため、アプリで計測したダウンロード速度やアップロード速度は、実使用状況での速度と比例しないことがあります。

だから、アプリで計測した時に通信速度が速くても、動画がカクカクしてしまうなんてことも起こり得ます。

なので、ダウンロード速度やアップロード速度だけを参考にするのは危険です。

個人的には、ダウンロード速度やアップロード速度よりもpingの速度の方が重要だと思います。

私の家のインターネット環境は、ADSL回線です。

私のスマホでスピードテストを使い、wifi経由と格安simでのping速度を計ってみました。

・wifi経由でのスマホのping速度:約15ms
・格安sim経由でのスマホのping速度:約20ms~80ms

という結果です。

格安sim経由だと必ずwifi経由よりもping速度は遅いです

一方、格安sim経由のスマホのダウンロード速度やアップロード速度は、wifi経由でのスマホのダウンロード速度やアップロード速度よりも速いことがあります。

つまり、ping速度が遅いのに、ダウンロード速度やアップロード速度が速くなってしまうことがあるんです。だから、最初はなぜなのか不思議に思いました。

通常、パソコンでウェブサイトにアクセスする時にはこのping速度が速いほうが、体感的にウェブサイトの表示が速くなります。

つまり、スピードテストで測定したダウンロード速度やアップロード速度ではなく、ping速度を比較した方がより正確に、格安simの速度比較ができるはずです。

* pingはpingコマンドとも呼ばれ、応答性を示す数値。小さければ小さいほど応答性がいい。応答性が必要な通信を頻繁にするようなアプリでは、この値が大きいと、遅延が生じてしまう

格安simの通信速度のチェック方法について

動画再生

格安simの通信速度のチェック方法は、アプリを使って行うことが多いです。

なぜなら、数値化できるので比較しやすいからです。

しかし、ユーザーが格安simを選ぶ時に大事なことは、

・動画再生など通信負荷が重い処理をしても、問題がないこと

です。

なので、簡単にできて一番いいチェック方法は

・ビットレートが高い動画を再生して動画の再生がスムーズかをチェックすること

です。

このテストで安定してよい結果が出る格安simなら、ユーザーが利用しも通信環境で不満は出ないはずです。

まとめ

場所により格安simの通信速度は違います。

これは、基地局の混雑が原因のことが多いので、格安sim会社がどうこうできる問題ではないです。

格安sim会社が通信速度を改善するためにできることは、

・大手キャリアとの間の回線の帯域幅増強
・インターネット回線への帯域幅増強

だけです。

しかし、コストがらみのために簡単には増強できません。

一般的に言えば、

「お金をたくさん払った人は、安定して高速な通信環境を得られる」

ということです。

常時、安定した高速回線を望むなら、大手キャリアかサブブランド(Y!mobileなど)を選ぶしかないですね(*^o^*)。