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カウントフリーとは、特定のサービスにおいてデータ消費をゼロとしてカウントするということです。
つまり、ネットし放題ってことです。
でも、このカウントフリーが問題ではないかという話しがあります。
それは、ネットの中立性が保てないってことなんです。
カウントフリーとネットの中立性について
ネットの中立性とは、インターネットのサービスを提供する会社が通信制度などで利用者を公平に扱うことです。
電気通信事業法において、通信業者が企業や利用者に不当な差別をすることを禁止しています。
そしえ、2007年にネットの中立性3原則が定められました。
3原則はこちらです。
1、利用者がIP網を柔軟に利用して、コンテンツ・アプリケーションレイヤーに自由にアクセス可能 自由にアクセス可能であること
2、利用者が技術基準に適合した端末を、IP網に自由に接続し、端末間の通信を柔軟に行うことが可能であること
3、利用者が通信レイヤー(物理網レイヤー・通信サービスレイヤー)及びプラットフォームレイヤーを適正な対価で公平に利用可能であること
です。
これらの中立性3原則に対し、議論となっているのはこちら。
・一部コンテンツのデータ通信の優遇は公平性や競争環境確保の点で適切か
・大量のデータ通信をおkナウ利用者に対する通信速度などの制限は適切か
・通信サービス残すとはコンテンツ事業者なども負担すべきか
です。
現在、大手通信業者や格安simの中ではコンテンツフリーというサービスが提供されています。
このサービスでは特定の事業者のサービスが使い放題となるため、これが、公平性や競争環境確保の点において、中立性を欠くのではないかということです。
確かに、中立性という点では問題でしょう。
このサービスが提供されることで、カウントフリー対象とならないサービスを提供する会社は不利益を生じます。
また、カウントフリー対象でないサービスを利用したい人にとっても、不利益が起きます。
さらに通信事業者の間では、コンテンツ事業者はネット通信に対してコストを全く支払っていない「ただ乗り」をしていると主張しています。
特に動画なようなデータ通信量を大量に消費する事業者に対して不満が強いようです。
世界のネット通信のデータ通信量のシェア(読売新聞より)
1位:動画視聴(57.7%)
2位:ウェブ閲覧(17.0%)
3位:ゲーム(7.8%)
4位:SNS(5.1%)
5位:ネット通販など(4.6%)
動画のシェアが圧倒的に多いですね^^。
ネットの中立性、世界の動向は?
ネットの中立性に対する議論は、日本だけでなく海外でも行われてます。
アメリカでは、今年6月、ネットの中立性を廃止しました。
一方、欧州では通信の差別化を禁止しています。
つまり、ネットの中立性に関しては各国で対応が分かれているのです。
ネットの中立性が廃止されたらどうなるのでしょうか?
例えば、特定のコンテンツは爆速で見れるけど、別のコンテンツは超遅いってことが生じる可能性があります。
また、今まで無料だったコンテンツが有料になるかもしれません。
結局、利便性や経済の面で大きなインパクトが生じるということです。
ネットの中立性ってどうすればいいか、私の考え
最後にネットの中立性についての私の考えを書きたいと思います。
すべての人が満足するようなものが一番よいのでしょうがそれは無理です。
だとしたら、利用者、事業者、通信業者などが皆で意見を出し合い、各々が妥協できる落としどころを探してくことがベストではないでしょうか。
そして、今までの中立性3原則はそのまま残した方がいいでしょう。これをなくしたらなし崩しになりそうですから。
ただ、この3原則があることで著しく利用者や事業者に不利益を生じることがあるなら、3原則を修正していくことが望ましいと思います。
今後の議論を注視したいです。
まとめ
カウントフリーとネットの中立性、またコスト負担などについて、現在、総務省の有識者会議で議論が進められています。
ただ、利用者や事業者が蚊帳の外になってしまったりすると、ダメなのである程度、議論がまとまってきたらオープンにして広く意見を求めるべきでしょう。
ネットの世界はとても進化が早いです。
議論をしているうちに状況がどんどん変化していってしまうでしょう。
なので、議論も悠長にやってられないでしょうね~(*^o^*)。
参考:読売新聞