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モバイル通信において大手キャリアのシェア率は圧倒的に高いです。
大手三社の合計のシェアは、89.4%です。
一方、格安sim(MVNO)のシェアは、10.6%。
10%を越えていますが、これがさらに伸びていくかは未だに不透明です。
MVNOのシェア10.6%、伸び悩み?!
平成29年度第4四半期(3月末)においてモバイル通信の契約数は、1億7098万です。
それぞれのシェアはこちら。
・NTTドコモ:38.7%
・au:27.6%
・ソフトバンク:23.1%
・MVNO:10.6%
です。
平成29年度第3四半期(12月末)におけるMVNOのシェアは、10.3%なので少しシェアが伸びています(画像をクリックすると拡大)。
ただし、一時のようなMVNOブームはないために伸び悩んでいる感じもします。
格安simの事業別シェアは、
1位:楽天モ(楽天モバイル):15.5%
2位:インターネットイニシアティブ(IIJモバイル):14.6%
3位:NTTコミュニケーションズ(OCNモバイル):11.7%
4位:ケイオプティコム(mineo):10.1%
5位:ビッグローブ(BIGLOBEモバイル):5.2%
となってます。
1位から4位までの差は、それほどないために他を突き放すためには今が頑張りどころでしょうね。
格安simの通信料金はもう下がらないのか?
格安simの通信料金はとても安いのですが、もっと安くならないのでしょうか?
通信料金は今、下げ止まり状態です。
例えば、3GBの音声simであれば、だいたい月に1600円ほど(ほぼ横並び)。
これがさらに安くなって1000円ぐらいになったらいいですよね。
ですが、通信料金を下げるためには大手キャリアが格安simに貸し出す回線の接続料金の値下げが必須です。
ただ、今のところ大手キャリアの回線接続料金は下げられていません。
もちろん、昔に比べると回線接続料金は、下がっているのですが、それでももっと下げられるはずです。
公正取引委員会がこの点について、大手キャリアに対して
「接続料の算出根拠が不透明で、競争阻害の可能性がある」
と指摘していますが、大手キャリアは適正価格だとしています。
ただ、総務省としてもこの点を懸念しているために、接続料金の値下げが進む可能性はあります。
しかし、値下げ幅は小さいと予想されるため、格安simの通信料金が大幅に下がることはないと思います。
そうなると、現在のMVNOのシェアがさらに拡大するのは難しそうです。
格安simがシェアを伸ばすために必用なのは通信料金の値下げではない
格安simがシェアを伸ばすための大事なポイントですが、通信料金がさらに下がることではありません。
多くの格安sim利用者は今の通信料金でもそれほど不満を持ってないからです。
今、もっとも改善すべき点は、
・通信速度が安定して快適であること
・サポート体制が整っていること
この2点です。
特に通信速度の安定&快適は重要です。
あまりインターネットを使わないユーザーであれば現状の格安simでも十分ですが、インターネットをよく使うユーザーには通信速度の安定度と快適度で、不満な部分が多いからです。
通信速度を安定させしかも快適にするためには、回線を増やす必用があります。
これには莫大なお金がかかりますが、まずはここに投資をしないとはじまりません。
もし、通信速度が安定して快適であれば、契約者数が増えるために投資したお金を回収することは可能になるはずです。
ただ、投資ができるのはお金を持っている格安simだけです。
お金がないところは、投資ができないために競争には負けてしまうでしょう。
まとめ
総務省によれば、MVNOのシェアは10.6%になっています。
少しずつ伸びているようにも見えますが、足踏み状態のようにも見えます。
この原因は、需要が一巡したからでしょう。
現在、格安simを使っている人は比較的情報リテラシーが高い人達です。
一方、今もなお大手キャリアを使っている人は、格安simを全く知らなかったり、知っていたとしても、大手キャリアから乗り換えするということを考えてない人です。
このような人達に格安simが大手キャリアよりも満足できるモバイル回線であると納得してもらわない限り、MVNOのシェアは伸びてはいきません。
そして、格安simがシェアを伸ばすなら今が大事です(*^o^*)。