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楽天は携帯電話参入を宣言して、電波の割り当てを申請しています。
それが、いよいよ現実味を帯びてきました。
まだ、正式発表はありませんが、楽天の携帯電話事業が国から正式に認められる見通しになったからです。
楽天が第4の携帯電話事業者に
現在、ドコモ、au、ソフトバンクが携帯電話事業を運営しています。
通信費用はほぼ同じで、高止まりです。
そこに風穴を開けるために格安simがスタートしましたが、シェアはまだ10%ほど。
そんな状況の中、第4の携帯電話会社として名乗りを上げていた楽天。
その楽天の携帯電話事業が、いよいよ正式に国に認められる見通しとなっています。
これは、総務大臣の諮問機関である電波監理審議会が、楽天に電波を割り当てるのが適当であるという答申をしたためです。
ただし、割り当ての条件として楽天が、設備投資、サービスのために資金を確保し健全に運営することを求めています。
この答申を受けて、正式に楽天が携帯電話会社として認められれば、2019年の10月にサービスを提供するとのことです。
楽天の参入で注目すべき点、それは通信料金
楽天は現在、楽天モバイルとして格安sim事業を展開しています。
しかし、今後、楽天モバイルは、大手キャリアと同様に携帯電話会社となります。
注目したい点は、通信料金です。
もし、現在の楽天モバイルの通信料金と同じぐらいだとしたら、このインパクトはかなりのものです。
つまり、大手キャリアと同等レベルの通信品質(通信速度が速くて安定している)とサービス(スマホラインナップ、サポートなど)が提供できるのであれば、大手キャリアから楽天モバイルに乗り換える人はかなり多くなると考えられるからです。
たぶん、大手キャリアもこれを黙って見過ごすわけはないので、価格競争となると思われます。
ただ、
「通信料金は、格安simほど安くならない」
と個人的には思っています。
もし、格安simと同じぐらい安いなら、格安simは全滅してしまうでしょう。
ですから、大手キャリアよりは安いけれども、格安simよりも割高な料金体系になるのではないかと、私は予想しています。
楽天の不安要素はないのか?
楽天が携帯電話事業に参入する上で、不安要素はあります。
それは、お金の面と、技術の面です。
携帯電話事業はとても設備投資がかかる事業です。
そのため、最初は契約者が少なくて収益が上がらなくても、大きなお金が必用になります。
楽天は、2025年までに6300億円を投資すると計画していますが、これだけで足りるとは思えません。
継続して、投資が必用なために本業に影響する可能性があります。
また、携帯電話事業はとても高度な技術が必用です。
単に設備を買ってきて設置するだけではなく、それをしっかりと保守管理することが大事になります。
アルバイトや派遣社員で済むわけはなく、外注を使って人出を確保すると共に自社でも大量の技術者を抱える必用があるでしょう。また、人材の育成も同時にやらないといけません。
現在、日本は人手不足の状態です。
そのため、大手キャリアから大金を払って、人をスカウトする必用も出てくると思われます。
楽天は、大手キャリアに勝てるのか?
楽天が携帯電話事業者として、大手キャリアを脅かす存在になるかどうかは、戦略次第です。
たぶん、大手キャリアと同じことをしていたら、勝てません。
なぜなら、大手キャリアの方が一枚も二枚も上手だからです。
もし、楽天が大手キャリアに勝とうとしたら、大手キャリアがやってないこと、できないことをやることが必用となると思います。
例えば、
・契約期間の縛りをなくす
・通信料金を大手より大幅に下げる
・契約者は楽天での買い物がお得になる
・etc
そして、契約者が喜ぶことをすべてやり、大手キャリアから楽天にしたいと思わせないとダメです。
たぶん、楽天が参入して契約を伸ばすことは、簡単ではありません。
なので、しばらくは楽天は苦戦でしょう。
ただ、戦略次第で大化けする可能性はあると思います。
まとめ
いよいよ楽天が携帯電話事業に参入することが決まりそうなので、ちょっとワクワクします。。
事業のスタートまで1年以上ありますが、その間にじっくり戦略を練って魅力的なサービスを提供して欲しいですね。
大手キャリアと同じようなことしかしないなら、あまり意味がありません。
たぶん、多くのユーザーが望んでいるのは、通信品質が大手並みで通信コストが安くなることです。
アマゾンが今のように一人勝ちしているのは、ユーザー本意のサービスが受け入れられたからです。
楽天が携帯電話事業で成功するかどうかは、まさにこの点にかかっています(*^o^*)。